演劇ニュース | 演劇ライフ

演劇ライフ事務局です。こんにちは!!

ついこの間、新年を迎えた気持ちですが、来週からはもう2月ですね。
みなさん、今年の芝居初めはユーザーのみなさんどんな公演に行かれたのでしょうか。

さて、今週は2012年最初のターニングポイントインタビューを更新しました!!
ケラリーノ・サンドロヴィッチさんにお話しをうかがいました!


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今年は40代最後の年になるケラリーノ・サンドロヴィッチさん。今年はさらにいろいろやってもらえそうです!!そんな今年最初の作品もお見逃しなく!!
「M&Oplaysプロデュース 龍を撫でた男」 (東京音協) の感想・チケット・詳細情報なら演劇ライフ
ミッキーマウスやミニーマウスをはじめディズニーの仲間たちが目の前に登場する楽しいミュージカル『ディズニー・ライブ!』が今年もやってくる!!
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▲©Disney

今年のディズニー・ライブ!はミッキー、ミニー、ドナルド、グーフィーがバンドを結成。豪華なスペシャルゲストも登場し、ステージと客席が一緒になって歌って踊って遊べる「ミッキーのミュージックパーティー!!」。
過去、公演回数519回、観客動員数80.5万人の大ヒットを記録する『ブラスト!』が2012年、復活する。2009年の公演を最後に充電期間に入っていたが、復活を望む多くの声に応え、日本全国47都道府県を周るツアーが決定した。

『ブラスト!』チケット情報

『ブラスト』とは、アメリカの南北戦争に起源をもつ伝統的なドラム・コーをショーアップした全く新しいエンターテインメント。「金管楽器」「打楽器」「ビジュアル・アンサンブル(ダンサー)」という3つのパートから構成され、それぞれが驚異的な演奏・技術・演技を披露する。1999年、演劇界の世界的な登竜門であるロンドンのアポロ劇場で初公演を行い、圧倒的な成功を収めた。その後2001年にはブロードウェイに進出。トニー賞(最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞)とエミー賞(最優秀振付賞)の二冠を達成し、さらに全米ツアーを展開。マーチングバンド、ブラスバンドのエンターテインメント性を高め、シーンを牽引する存在となっている。

本ツアーでは、2003年の日本初演時から2009年の卒業までその卓越したテクニックで観客を圧倒した石川直がカムバックすることも注目だ。東日本大震災の被災各地でのチャリティコンサート等で受けた「またブラストでの活躍で元気を届けて欲しい」という多くの声に応え、本ツアーへの参加を熱望しての参加となる。石川に加え、本ツアーでは2011年新カンパニーオーディション合格者の和田拓也と米所裕夢も出演。全国各地の子供から大人まで、元気を届けに立ち上がる。

本ツアーは6月28日(木)より東京・THEATRE1010(プレビュー)を皮切りにスタート。各地公演情報、チケット販売情報等はオフィシャルホームページおよびチケットぴあ特設ページ(http://t.pia.jp/feature/stage/blast/index.html)で順次発表する。
歌舞伎俳優の中村勘九郎(勘太郎改め)が、来月より六代目中村勘九郎襲名披露興行を行う。2月の東京・新橋演舞場から始まり、3月は東京・浅草の隅田公園内にある平成中村座で行われる。

『平成中村座 三月大歌舞伎』チケット情報

中村勘三郎が“勘九郎”時代に江戸の芝居小屋を現在に復活させたいという思いで実現させた中村座。中村屋一家にとって思い入れのある同座での襲名披露を前に、勘九郎の弟、中村七之助がコメントを寄せた。「2月の新橋演舞場に引き続き、平成中村座で3月、六代目中村勘九郎の襲名公演をいたします。この平成中村座で襲名公演を出来るということが、何よりも嬉しいです。兄は1月、歌舞伎公演はお休みですが、ご挨拶回りや稽古など、お休みとはいかず本当に忙しくしています。身体を壊さないように、襲名公演を無事務めて欲しいと思っております」と兄・勘九郎を気遣う様子をみせた。勘九郎の息子で間もなく1歳になる甥の七緒八について訊かれると「世界一かわいいです」と頬を緩ませる。2月と3月の襲名興行には七之助も出演する。舞台では兄をもり立てていきたいと話していた。

『平成中村座 三月大歌舞伎』は3月3日(土)から27日(火)まで。チケットは2月5日(日)10:00発売開始。なおチケットぴあでは1月30日(月)11:00まで先行予約を受付中。

【昼の部】
一、歌舞伎十八番の内 暫(しばらく)
鎌倉権五郎:海老蔵
那須九郎妹照葉:七之助
清原武衡:我當

二、一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)
「檜垣」
「奥殿」
一條大蔵長成:勘太郎改め勘九郎
常盤御前:扇雀
鬼次郎女房お京:七之助
吉岡鬼次郎:仁左衛門

三、舞鶴雪月花(ぶかくせつげっか)
「上の巻・さくら」
桜の精:七之助
「中の巻・松虫」
松虫:仁左衛門
同:千之助
「下の巻・雪達磨」
雪達磨:勘三郎

【夜の部】
一、片岡十二集の内 傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
「土佐将監閑居の場」
浮世又平後に土佐又平光起:仁左衛門
又平女房おとく:勘三郎

二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘太郎改め勘九郎
幹部俳優出演

三、曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)
「御所五郎蔵」
御所五郎蔵:勘太郎改め勘九郎
星影土右衛門:海老蔵
傾城逢州:七之助
花形屋吾助:笹野高史
傾城皐月:扇雀
甲屋与五郎:我當

四、元禄花見踊(げんろくはなみおどり)
元禄の衆:児太郎
同:虎之介
同:鶴松
同:宜生
同:国生
ABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが音楽を手がけたミュージカル『CHESS』。これがコンサート版として日本初上陸する舞台『CHESS in Concert』が1月26日に開幕した。同日、東京・青山劇場にて公開舞台稽古が行われ、出演する安蘭けい、石井一孝、浦井健治、中川晃教が取材にも応じた。

ABBAのミュージカルといえば映画化もされた『マンマ・ミーア!』がよく知られるところだが、『CHESS』はその大ヒットより前、1986年にロンドンで初演された作品。『エビータ』『ジーザス・クライスト・スーパースター』のティム・ライスが原案・作詞を手がけ、ABBA解散の2年後、ベニーとビョルンが初めて手がけた伝説のミュージカルだ。劇中歌が全米3位、全英1位にチャートインするなど優れた楽曲に彩られ、熱狂的なファンも多く生み出した。

物語はチェスの世界大会を題材に、東西の冷戦という背景を背負った登場人物たちのドラマを綴っていくもの。待望の日本上演となる今回は、コンサート版と銘打つものの、チェス盤を模したステージにモノトーンの衣裳を身に着けた出演者たちが、登場人物の心理をも丁寧に演じていく。荻田浩一演出のもと、繊細で緊張感あるステージが誕生した。チェスの世界チャンピオン、アメリカ出身のフレディは中川晃教。中川の得意とする天才肌の役どころを、高低自在の歌唱力を武器に水を得た魚のように生き生きと演じる。その恋人であり彼のセコンドを務めるフローレンスは元宝塚の安蘭けい。ハンガリー出身ながらアメリカで暮らし、そして後に恋人のライバルと恋に落ちる複雑な役どころを情熱的に、また理知的に演じた。フレディの対戦相手であるソビエト連邦のアナトリーは石井一孝。国家を背負って試合に挑む姿、さらには亡命後の葛藤まで、短縮されたコンサート版の中でも明確に見せていく。様々な背景に翻弄される出場者たちを公正にジャッジする審判・アービターを、超越した存在感で妖しげに魅せたのは浦井健治。4人とも歌唱力は抜群で、美しいハーモニーで音楽の魅力も存分にアピールした。

舞台稽古後に行われた会見では、「素晴らしい音楽に囲まれて毎日幸せです。みなさん本当に上手く、舞台袖で自分の出番を忘れるくらいうっとりしています」(安蘭)、「ABBAの書いたミュージカルということで、さぞかしポップでノリノリな音楽の作品と思ったら、とんでもなく難しい役が来ちゃいました(笑)。でもハーモニーが綺麗でさすがABBAだなという音楽です」(石井)、「コンサートではなくミュージカルといっても過言ではないくらいのしっかりした作品になっています」(浦井)、「とっても壮大だしとってもストーリーを感じる音楽です。こんなに素敵な夢のコラボレーション、絶対見逃しちゃまずいです!」(中川)とそれぞれ語り、皆、この作品にほれ込んでいる様子だった。公演は1月29日(日)まで同所にて。2月10日(金)から12日(日)には大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも開催される。
人気アイドルグループ・AKB48の派生ユニットで、初のダンス&ボーカル・ユニットのDiVAが、3月23日(金)より来日公演を行う韓国発の大人気パフォーマンス「NANTA」(ナンタ)の応援団に就任し、「NANTA」日本公演公式応援ソングを歌唱する。

「NANTA」の公演チケット情報

「NANTA」は、1997年の初演以来、ロングランを続けているノン・バーバル・パフォーマンス(台詞がない劇)で、老若男女、国籍を問わず誰もが楽しめるというのが魅力のひとつ。「18時までに結婚式の料理を準備しろ!」という支配人からの指示を受けた厨房を舞台に、包丁や鍋を手にしたコックたちが、韓国の伝統リズム韓国の伝統リズム「サムルノリ」をベースに、コミカルかつダイナミックに乱打(=ナンタ)しながら次々と料理を仕上げていく。

来日公演に際し、DiVAはコック姿のビジュアルを初公開した。また、先日韓国にて「NANTA」の特集番組の撮影を行っており、この様子は読売テレビ他にて放送が予定されている。そして、今回担当する日本公演公式応援ソング(楽曲名未定)は、3月7日(水)に発売となるシングル『Lost the way』の通常盤・Type-Aに収録される。

なお、「NANTA」は3月23日(金)より4月1日(日)まで東京・NANTA渋谷特設劇場、4月5日(木)より同8日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼで開催。チケットは発売中。
『包帯クラブ』(2007年)『すべては海になる』(2010年)など、デビュー作の『誰も知らない』(2004年)以降も、主に映画というジャンルで活躍してきた柳楽優弥。21歳になった彼が新たに挑むのが、村上春樹のベストセラーを蜷川幸雄が舞台化する『海辺のカフカ』だ。柳楽が演じる田村カフカは、父親にかけられた“呪い”を乗り越えるために「世界で最もタフな15歳になる」と四国へ旅する役どころ。日本人演出による村上作品の上演は初めてで、蜷川の強い希望によって初舞台・初主演となる柳楽と共に注目を集めている。そんな初物づくしの本作について、柳楽が語ってくれた。

舞台『海辺のカフカ』チケット情報

「舞台に出ることになった決め手は何ですか?って聞かれるんですが、村上さんと蜷川さんのタッグに僕も協力させていただけると聞いた時に、『ウソでしょ?僕でいいんですか?』と訊いたくらいで“決め手”なんておこがましいです(笑)。ただ台本を読んで役に共感できるかどうかは、僕にとって分かれ道かもしれないですね。やっぱり情を込めて演じられるかっていうのは大切なので。今回はすぐにカフカとの共通点を感じたし、初舞台でもこの役なら出来るかもしれないと思いました」

その具体的な共通点は何か尋ねると、「筋トレを欠かさないところとか……世界最強になる!と考えるところとか。僕の場合は30歳までにという違いはありますけど」と少し照れたように笑う柳楽。一方で「今、どんどん怖くなってきていて」と、不安と期待がないまぜになった表情も見せた。

「周りには村上さんのファンも多くて、それこそ『海辺のカフカ』を読んで旅に出たといういうヤツもいるんです。そういう人たちが真剣に『期待してる』と僕に言ってくるので、その気持ちは裏切れないなと。こないだは蜷川さんの稽古場(下谷万年町物語)を見学させてもらったんですが、尊敬している藤原(竜也)さんが蜷川さんの厳しい指示にしっかりと応えている姿を見て、あんな信頼の形があるんだとうらやましくなりました。だから稽古では、そんなことも分からないのか!って蜷川さんに言われても、どんどん聞くようにしたいです」

柳楽の言った“最強”とは、「強いだけじゃなく、優しくあること」なのだとか。彼自身がカフカ少年と重なって立ち現れる舞台。柳楽優弥という役者の感触を、ナマで感じられる絶好の機会と言えるだろう。

公演は5月3日(木・祝)から5月20日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて上演。チケットは2月18日(土)10:00時より発売開始。

取材・文 佐藤さくら
「恋愛ドラマの神様」との異名を持つ脚本家・北川悦吏子が初めての書き下ろす舞台作品『彼女のいうことには。』が、主演に真矢みきを迎えて上演されることになった。演出は『ロングバケーション』他でコンビを組んだ、フジテレビのヒットメイカー、永山耕三。共演は筒井道隆矢田亜希子ら。

本作は、『ロングバケーション』『ビューティフルライフ』など大ヒットドラマの脚本家で「恋愛ドラマの神様」との異名を持つ北川悦吏子が初めて舞台に挑戦する作品。パリ発東京行きの飛行機の中、たまたま席を並べた男女。アラフォー世代の恋模様が時にコミカルに、時に切なく描かれる。
主演は好感度調査で常に上位にランクインし、絶大な人気を誇る女優、真矢みき。宝塚退団後初となるストレートプレイ主演に、期待が集まる。共演は独特の存在感が魅力の筒井道隆。2005年の「12人の優しい日本人」以来、7年ぶりのパルコ劇場出演となる。そして今回が待望の初舞台となる矢田亜希子

そして、演出はフジテレビのヒットメイカー、永山耕三。テレビドラマ界のゴールデンコンビが、真矢みき筒井道隆矢田亜希子を迎えて贈る大人のラブ・コメディに期待。

パルコプロデュース「彼女の言うことには。」は、東京・PARCO劇場にて4月15日(日)から5月6日(日)まで上演。その後、名古屋・名鉄ホールにて5月13日(日)、大阪・森ノ宮ピロティホールにて5月19日(土)~5月20日(日)、福岡・キャナルシティ劇場にて5月22日(火)を回る。チケット発売は3月3日(土)より。

「彼女の言うことには。」 (パルコ) の感想・チケット・詳細情報なら演劇ライフ
脚本家、演出家、放送作家、俳優など、ともに様々な肩書きを持つ福田雄一とマギー(本名・児島雄一)。このふたりの雄一(=U-1)が共同で脚本・演出を担うユニット『U-1グランプリ』の2年ぶりとなる公演が決定した。

U-1グランプリ case04『宇宙船(スペースシップ)』公演情報

「僕らの関係性において、“イヤだと思うことが一緒”ってことがすごく大きいんですよね。だからこそふたりでやるのはすごく楽しい」と福田が言えば、「この信頼関係は、回を増すごとに厚くなっていますからね。お互いの使いこなし方を、お互いが非常によく理解している(笑)。だからやってて全然飽きない」とマギー。そんな彼らがこだわり続けているのが、“コント”という形態だ。「やっぱり僕ら、コントが一番好きなんですよね。おもしろいことって思いついても、それを成立させるのは意外と難しい。でもコントだと、わりと軽いタッチでできてしまうというか」(福田)。「一番おもしろいと思ったことをダイレクトに、最短距離で伝えられるのがコントだと思うんです。産地直送、みたいなね」(マギー)。

2007年『取調室』、2008年『厨房』、2010年『職員室』(2010年) に続く新作は、『宇宙船(スペースシップ)』と題して、ワンシチュエーション・コント集を展開する。「今って時代的に、“オモシロ気”なものにみんなが食いつきやすいと思うんです。で、宇宙船って、なんかオモシロ気じゃないですか? ただ設定をリアルにすると発想は飛ぶんですけど、逆に設定をファンタジーにすると発想は小さくなる。だから宇宙船の中で、ものすごく細々とした話になるんじゃないかなと思う(笑)」(福田)。「宇宙船内の壁紙の色はどうする? とかね(笑)」(マギー)。

また『U-1グランプリ』には、ジョビジョバ(=マギーがリーダーを務めたユニット。現在は活動休止中)のメンバーが出演するという楽しみも。今回は坂田聡が参加、マギーとの久々の共演に期待が高まる。しかしそれ以上に売り文句となりそうなのが……。「福田さんが出るってことですね。変な味わいがあって、これがおもしろい」(マギー)。「ただ全然セリフが言えないんですよ。だから行き当たりばったりで(笑)」(福田)。「上手なんですよ、うまい具合に間を外したりしますから。だからいい共演者ではあるんですけど、誰にとってもいい共演者ではない(笑)。つまり福田雄一のコントローラーを天からもらったのは僕だけっていう、変な自負はありますね(笑)」(マギー)。そんな福田が、今回は"演技派"として挑むと言う。いろいろな点で見逃せない舞台となりそうだ。

U-1グランプリ case04『宇宙船(スペースシップ)』は、4月25日(水)から5月6日(日)まで東京・赤坂RED/THEATERにて上演。チケットは2月25日(土)に一般発売開始。

取材・文:野上瑠美子
劇作家/演出家の倉持裕が率いるペンギンプルペイルパイルズ、その2年ぶりの公演『ベルが鳴る前に』の稽古がスタートした。客演の奥菜恵と、オーディションで選んだ11人を迎えて、「劇団初期の頃のような」(倉持)、SF色の濃いストーリーを展開するという。作品の仕上がりを探るため、稽古中の奥菜と倉持を直撃した。

ペンギンプルペイルパイルズ『ベルが鳴る前に』公演情報

穏やかに澄んだ水面を眺めていると、思いもよらない不穏な影が下から徐々に浮かび上がる。小さな笑いに身を委ねているうちに、いつのまにか見知らぬ場所まで運ばれていることに気づく。倉持が描くのは、そんな心地よい裏切りと高い物語性に満ちた舞台だ。「物語の主軸はシルミ(奥菜恵)と恋人アロイ(小林高鹿)の“個人の事情”。それは村などの大義名分をもつ“社会の事情”と対立するようでいて、実は個人を優先することが社会にもつながるという部分を描きたい」と倉持。物語はトラックに乗ってどこかへ急ぐアロイと、乗り合わせた別のムラに住むダスタ(玉置孝匡)のシーンを何度も挟みつつ、“機械”のある村の外れや地下何層もの巨大な研究施設、さらに異常な自然現象が発生している町の集会所と場所を移しながら、その全貌を露わにしてゆく。

この日に稽古していたのは、奥菜演じるシルミがアロイの作った"ある機械"を守って壁の前に立ちつくす場面。彼女の前には恋人の葬儀を始めようとする者や、無理やり“機械”を動かそうとする者など、次々にいわくありげな人々がやってくる。細かな間合いを何度も図って詰めてゆく倉持や、さまざまなやり方でスタッフまで笑いに誘うキャスト陣の中で、無造作なジャージ姿ながら強い光を放つ瞳の奥菜が印象的だ。彼女のきっぱりとした、同時に甘さを帯びた声で語られる言葉によって、物語はさらに謎を深めるようで……。

倉持の構想にまずあったのは“人と機械”。好きでよく読むというスチームパンクの色合いを備える本作で、「芯にはどうしても奥菜さんの存在感が必要だった。人間性と無機質さの両面があるのも魅力」と語る。対して、倉持とは昨年のリーディング公演『瓶詰の地獄』に続いてのタッグとなる奥菜は「作品のすべてを飲み込むのはまだ時間がかかりそう」と笑いながらも、「一つひとつのセリフが深い。どういう意味だろうと想いを巡らせながら楽しくやっています」と話す。ちなみに身体の一部が機械になっている女性が描かれたフライヤーは、人気漫画家の中村明日美子によるもの。「タイトルもあえてシンプルなものにした」(倉持)というその真意は、ぜひ劇場で確かめてほしい。

公演は、2月16日(木)から22日(水)まで東京・本多劇場にて上演。チケット発売中。

取材・文:佐藤さくら

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